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東北大学ひと語録

大学とは、どの組織にもまして「人」こそがすべてです。
東北大学とは、なぜ、日本人には苦手と思われてきた「独創」を生み、「創造性」を発揮した人材を、各分野に輩出しつづけているのでしょうか。
この理由を探るには、人物そのものから探ることがいちばんの近道でしょう。
そこから見えてきた「東北大学精神」とは、その独創者たちの発した「名言」とは、、、。
東北大学には、まさに、独創を生む「理由」があったのでした。

東北大学萩友会 広報委員会委員
阿見孝雄(1969年 法学部卒)

2010.11 掲載

《大学というところは学問のきっかけを作る場所である。少なくともその雰囲気に触れ、生半可の学問と真の学問との区別くらいを覚えるところである。》

プロフィール:1927年(昭和2)東京生まれ。東北大学医学部(昭和27)卒。精神科医、医学博士、小説家。日本芸術院会員。『夜と霧の隅で』にて芥川賞受賞。ベストセラー随筆「どくとるマンボウ」シリーズで著名。『どくとるマンボウ青春記』には仙台での医学生時代も活写。代表作に、仙台にて執筆の『幽霊』、齋藤脳病院創設の祖父齋藤紀一から養子の父茂吉へ続く齋藤家の歴史をモデルにした『楡家の人びと』(毎日出版文化賞)、ブラジル移民を描く『輝ける碧き空の下で』(日本文学大賞)、歌人父茂吉を描く「茂吉評伝の四部作」(大佛次郎賞)など。2009年『マンボウ青春記の仙台―北杜夫と東北大学医学部―』企画展を東北大学史料館にて開催。

北 杜夫(きた もりお)

2010.09 掲載

《愚直一徹、大道無門。》

プロフィール:1926年(大正15)宮城県生まれ。東北大学工学部卒、大学院特別研究生。PINダイオード、静電誘導型トランジスタ、半導体材料の完全結晶育成法、高輝度発光ダイオード(赤・黄・緑)、光ファイバーなど発明、開発。世間の無理解と闘い科学技術の日本の独創をリード。東北大学電気通信研究所長、(財)半導体研究振興会所長を務め東北大学第17代総長、岩手県立大学学長、首都大学東京学長歴任。「半導体研究振興会」に拠り、大学の研究成果の社会活用に貢献。近年はテラヘルツ領域の研究の実用化成功。1998年(平成元)文化勲章受章。2000年(平成12)世界最大の学会米国電気電子学会(IEEE)エジソンメダル受賞。2003年(平成15)IEEEが「西澤潤一メダル」永久創設。勲一等瑞宝章受章。日本学士院会員、東北大学名誉教授、宮城県名誉県民など。

西澤 潤一(にしざわ じゅんいち)

2010.07 掲載

《国際法も法である。実務に役に立つ法律家でありたい 》

プロフィール:1924年(大正13)札幌市生まれ。父の台北帝国大学医学部教授奉職に伴い台湾へ。旧制台北高校を経て東京帝国大学法学部卒。25歳にて東北大学の講師着任直後にロックフェラー財団による戦後の米国留学の第一期生となる。留学中に、将来は「航行のための海」から「資源の海」になるとの独自の認識に達し、そのことをイェール大学ロースクール法学博士論文にて論究。欧米でも戦後初の海洋法に関するものと言われ、「海洋法の小田」の世界的名声の先駆になる。門下生に日本学士院賞受賞の杉原高嶺、水上千之など俊才多彩。国際司法裁判所の判事在職27年は、前身である常設国際司法裁判所を含め史上最長記録。文化功労者、瑞宝大綬章受章。日本学士院会員、東北大学名誉教授、仙台市名誉市民など。

小田 滋(おだ しげる)

2010.04 掲載

《諸子はすべからくのろ(鈍)づよ(強)かれ 》

プロフィール:1922年(大正12)新潟県生れ。東北大学医学部卒。細菌学の教授として多数の医学研究者輩出。『センダイウイルス』発見。日本学士院賞、野口英世賞受賞。勲一等瑞宝章受章。東北大学総長歴任。仙台市名誉市民。東北振興策『東北インテリジェント・コスモス構想』主導。2009年(平成21)没

石田 名香雄(いしだ なかお)